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【5冊目】乾電池の発明者が日本人とは知らなかった→[読書感想]『白いツツジ 「乾電池王」屋井先蔵の生涯』 上山明博

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「乾電池」使ってますか?
僕は乾電池は、電動歯ブラシで使っている。

ところで、その乾電池は誰が発明したか知ってますか?
僕は知らなかったのですが、なんと日本人であったのです。
その名は、「屋井先蔵」。今回紹介する本はその乾電池を発明した屋井先蔵氏の生涯を書いた伝記小説です。

永久機関を作りたい

もともとは時計店に年季奉公をしているときに、永久機関を作りたいということから発明家になることがスタートしている。

時計は人の手で時計の発条(ゼンマイ)を巻き上げなければ動くことはできない。しかも、人が定期的に発条を巻いてやらなければ動きつづけることができない。それに比べて、天体は、発条がなくてもいつまでも永遠に自動で運行し続けることができる。天体のように人の力を借りなくても永久に動き続ける機械がつくれないだろうかー。

というところからスタートしている。その後はこの永久機関を作るためにいろいろ勉強をし、年季奉公があけた後東京の大学を目指す。東京の物理学校(今の東京理科大学)に通い、東京職工学校(今の東京工業大学)への進学のため勉強していたが、なんと受験の日に5分遅刻をしてしまった。そのため、大学への進学の道が断たれてしまった。
この5分の遅刻のために受験できなかった悔しさが、電気に関する日本初の発明を行う原動力となった。

永久機関は不可能と知る

物理学校に通っている時、東大で日本人初の物理学教授になった山川健次郎教授に会い「永久機関」について相談したところそれは不可能とハッキリ言われてしまった。

永久機関はできないと知って、ショックをうけ、さらには大学にも入学できなかったが、発明家をあきらめることはできず、働きながら市井の発明家を目指すこととなった。

電気時計 → 乾電池

その後、電気で動く電気時計を発明し、特許申請しそれが認められ、電気に関する日本初の発明であり。日本初の電気製品第1号となった。

電気時計。ゼンマイを巻き忘れてもすべての時計が正確に同じ時間を刻むことを求めた結果の発明である。
ただ、その電気時計の電池の部分の取り扱いが難しく普及しない原因と考えた屋井氏は、そこからざまざまな工夫を凝らし、乾電池を発明する。
その後も乾電池をどんどん改良し、特許申請もかなりの数をしたとのこと。

時代をかなり先取りしていた

大学に行き研究室で研究をしてたわけではない。あくまでも働きながら、自宅で発明をしたのだ。すごすぎる。
しかもまだ電気もほとんど普及していない時代に、電気時計を作り、さらに乾電池を作る。
途中で電気時計や乾電池が売れないという場面が出てくるが、ハッキリいって時代を先取りしすぎていたのだろう。

屋井氏は途中で様々な人の意見を積極的に聞きにいきそれを素直に取り入れている。そこもまた成功のポイントではないだろうか。
また、常にアンテナを張っているので、偶然起きたことも発明のヒントや答えになっている場面もある。
現在もスマートフォンタブレットが普及する中で、電池の技術の向上が非常に重要であるということを聞いたことがある。電池の技術はこれから、ますます進化していくことは間違いないだろう。
その電気製品をコードがなくても使えるように乾電池を発明した屋井氏の生涯を綴った伝記小説。
これは是非読んでおくべきだと思います。

 

白いツツジ

白いツツジ

 

 Kindle版でも登場してます。しかも250円。

アマゾンの内容紹介より。

本コンテンツは、2014年4月、乾電池を発明した屋井先蔵が、世界最大の電気電子学会であるIEEE(The Institute of Electrical and Electronics Engineers, Inc.:米国電気電子学会)からマイルストーン賞を受賞したのを記念して、それまで入手不可能となっていた『白いツツジ —「乾電池王」屋井先蔵の生涯』上山明博 著、PHP研究所 刊 の待望の復刻(Kindle)版です。電子書籍化するに当たり、本文を適宜修正し、巻末に屋井先蔵が出願した特許明細書(原本)と参考文献を新たに掲載しました。